19歳は考える

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え?自分で切ってんの?

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2年間美容院に行かないという体験

皆さんは自分の髪を切ったことがあるだろうか?

ちょっと伸びた襟足を切ったり、前髪だけ切った経験のある人は多いと思うが、後ろも前も、すべて自分で切ったこのある人は、あまりいないのではいだろうか?

それが、二年間まったく美容院にも行かず、他人に切ってもらうこともせず、過ごした人はあまり多くないはずだ。

そして、その多くは、髪を伸ばしているのではないだろうか?

僕は、ある出来事をきっかけに二年間まったく美容院にも行かず、他人に切ってももらうこともせず、約一カ月に一回バリカンも使わず、はさみ二本と(時には一本)櫛だけで、髪を切っている。最近腕が上がってきてこんな会話も、、、

 

 友達「髪形良いね!いつもどこで切ってんの?」
 僕 「家の洗面台さ!」
 友達「えっ?自分で切ってんの?」
 僕 「髪切って最初に外を歩くときは緊張するよ(笑)」

 

まさか、自分で切った髪型が褒められる日が来るとは、、、、

 

 

役にあった髪形にしようと四苦八苦。

僕は二週間本気で芝居(演劇)に取り組んだことがある。

なんと、二週間前に主役級のメンバーの一人が個人的な理由により、この演劇に出れないことになったことから、台本が変わり、なんと僕に主役のお鉢が回ってきたのだ。

とても、断れる状況ではなかったので、僕は引き受けることにした。

それからの日々は僕にとってまだ短い人生の中で最も酷な2週間となる。

約二時間半の演劇中、ほとんど舞台に立ってセルフを吐いているのである。

おまけに、僕の役は、まるで自閉症のような特性がありつつ、地球外生命体という設定で、いつも頓珍漢なことを言っているのであるから、まったく大変な話である。

しかも、照明器具の熱と、人の体温のせいで舞台上は信じられないぐらい熱い。

あまりの暑さに髪を切ってしまおうかと思ったが、役柄、髪を短く切ることが憚られ、見た目に影響を出さずに髪をできるだけ切ろうと、はさみを取ったのが初めて自分の髪形に意識を向けるきっかけだった。

毎日、鏡の前に立ち(僕は鏡の前に普段立たないので、寝癖に気が付かず、毎日友達に注意を受けていた。)あれやこれや、、、、、創意工夫の末、マッシュルームみたいに丸っこくし、ツーブロックを入れる。後ろも刈り上げる。ただ、外側の髪を長めに残しておくと、見た目的にはただのマッシュルーム。

演劇で精いっぱいなのに、せっかくなら役にあった髪型にしようと、こだわりはじめ、、、だんだんと、鏡に向かっている時間が長くなって、、、そして、僕は髪を切ることに夢中になっていった。

いざ演劇が終わってみると、あまりにも髪形と役のつながりが自分の中で大きくなり過ぎてしまい、髪形ノイローゼ気味になった僕は、美容院に駆け込み「今っとまったく違った髪形にしてください!」と叫ぶことになる。

しかし、美容院で切ってもらった髪形が妙に気に入らず、またはさみを持って鏡の前に向かうことになったのだ。

そして気が付けば、もう二年も人に髪を切ってもらていない。